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寒くなったらしばらく注意を

[2018.11.01]

少し前まではあんなに暑かったのに、いつの間にか朝晩などかなり冷え込むようになりました。
もうすぐ80歳を迎える患者さんに、寒くなるので気を付けて、と声をかけると
「うん、そうだな。じゃあ先生、死んだらあとはよろしく」
「・・・健康保険証が使えるうちに来てください」
そうするよと、笑って帰っていきました。

急に寒くなったり暑くなったりという気温の変化に体がついていかない、特にご高齢の方では訴える方が少なくありません。ただそういった辛さを感じるかどうかは別にして、季節の変わり目はやはり気を付けた方が良さそうです。
最近発表された中国での研究によると、気温が23度前後が死亡率が最も低く、気温が下がるにつれて死亡率は上昇します。またその比ではないものの、暑くなっても死亡率は上昇します。特に冷え込んだ翌日から脳卒中や心筋梗塞、肺炎などでの死亡率が上昇し、その影響は2週間ほど続いていました。ちなみに暑くなった時には、その当日から数日間にわたり死亡率の増加が見られています。
これから春までは注意が必要です。少し寒くなってきたと感じたら、我慢をせずにしっかり防寒しましょう。血圧が上がってくることが多いので、毎日測定することをお勧めします。血圧が140/90mmHgを超えるようならクリニックで相談を。肺炎球菌ワクチン(5年に1回)、インフルエンザワクチン(毎年)などの備えも大切です。
もしインフルエンザに罹ってしまった時は、きちんと治療することはもちろん、その後もしばらくは体調の変化に注意しましょう。インフルエンザ後しばらくは心血管病の発症や死亡率が高いことが知られています。

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