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褒めて伸ばす

[2026.06.19]
あなたはどのタイプでしょう
⓵褒められるとうれしくてもっと頑張っちゃうお調子者
⓶褒められると気恥ずかしくて手を抜いてしまう天邪鬼
⓷厳しくされると逆に頑張れてしまう反骨心の人
⓸厳しくされるともっと叱ってほしくなっちゃう・・ウフっ♡
人はたいていこの4つのどれかに分類されると言われています、というのは真っ赤な嘘ですが、褒められたいか、厳しくされたいかは人によって違うというのは確かだと思います。
褒められたい人の方が世の中には多いと勝手に思い込んでいるのですが、実はそうでもないのかもしれないので油断はできません。食事管理のアプリに「あすけん」というものがあるのですが、外来に来る患者さんで利用している方が何人かいます。自分が食べたものを入力すると、カロリーや栄養バランスを評価して、それに対してコメントをくれるみたいです。このコメントが、よくある耳に心地よい言葉ばかりではなく、利用している方々が口を揃えて「結構厳しいことを言われるんですよねー」と言うのですが、なかなかどうして皆さん一様にまんざらでもない顔をしているのです。外来での言葉がけも、どうせなら好みに合わせて変えてあげたいものです。でも、見誤って逆に行くと大変なことになるのは目に見えているので、今度から問診票に『褒められ希望』『叱られ希望』という欄を設けることにしました。・・・というのも真っ赤な嘘です。あったら面白いとは思うのですが、なかなか丸を付けにくいでしょうし、程度の問題もあるでしょう。そういえば「あすけん」のコメントに腹を立ててやめてしまった人も過去にはいました。
私の父は訳あって少し体が不自由で、車椅子の生活を送っています。私の母がその車椅子を押すのを見るたびに、小学生の息子が「パパの車椅子は僕が押すからね」と、力強く言ってくれます。嬉しくないわけではないのですが、私が車椅子生活になる前提で話しているのが、どうにも全開で喜べません。
父は負けん気が強く、必死でリハビリをして、杖で歩くことができるようになりました。それを聞きつけた小学生の我が息子。
「じいちゃん、歩けるの?」
「おう、歩けるよ」
「じゃあ歩いてみてよ」
「いいよ」ということになり、杖でゆっくりと歩いてみせました。それを嬉しそうに見ていた息子が一言。
「は~、たいしたもんだね~」
私だけでなく、じいちゃんばあちゃんも大爆笑。じいちゃんはさらにやる気が出たと思うぞ。
息子がじいちゃんを褒めて伸ばそうと思ったかどうかはさておき、近年の若者教育は褒めて伸ばすということにことのほか重きを置いているようです。たいていの育児書には「褒めて伸ばそう」という文言がこれでもかというぐらい書かれています(残念ながら子どもが嘘をつくことを褒めて伸ばそうというものはなさそうですが笑)。学校教育でも、先生たちはきっとこのことに気を遣っていることでしょう。だって厳しいことを言っていると、すぐに保護者からのクレームが来てしまうでしょうから。社会人でも同様です。新人に厳しく接しようものならなんとかハラスメントと言われ、やめられてしまった日には自分の評価も下がってしまいます。親からクレームが入ることもあると聞きます。だから負荷をかけないように優しく優しく後輩を見守っていると、今度は「上司が仕事を教えてくれない」と言われてしまうのだとか。どんな塩梅で褒めていいかわからないから、みんなチャッピー(生成AI)に質問しているのでしょう。「こんな生徒(後輩)には、どんな言葉をかけたらいい?」チャッピーはもちろん「テメエの頭で考えろ!」なんて叱り飛ばすことはなく、ウェブに転がっている無数の事例を継ぎ接ぎして優しく丁寧に教えてくれます。時に労いと慰めの言葉を添えて。そうやって私たち社会全体が、チャッピーを始めとした生成AIに褒めて伸ばされる時代が始まっている、のかもしれません。
ちなみに、とあるAIに上のような状況で褒めて伸ばすにはどのように声をかけると良いか聞いてみました。
回答「毎日練習していた成果が出たね!」
・・・息子よ、お前の勝ちだ!
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