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体重計に乗らなくなったのはなぜ?

[2022.04.06]
最後に体重計に乗ったのはいつですか? 体重計メーカーの調査によると、大半の人が体重計を持ているのにもかかわらず、その約半数がほとんど日常的には使っていないとのこと。なぜ乗らないのかという質問に対し男性は「面倒だから」、女性は「怖い」「現実を直視できない」という理由らしいです。わかります。だって増えているってわかったら、今日食べようと楽しみにしていたあれもこれも食べられなくなりますもの。 ダイエットを始めた当初は、減っていく体重を毎日確認する作業は楽しいものです。しかしそのうちに減り続けることはなくなり、リバウンドの恐怖と戦う日々となります。そうなると体重測定はもはや楽しいものではなくなり、退屈だったり恐怖だったりする作業に成り下がります。 しかし体重計に長らく乗っていない時にこそ本当に怖いことが起こります。外来を受診する患者さんに体重を尋ねることが多いのですが、しばらく測っていないという人にはどのくらいあるか予想してもらいます。そこで実際に測ってみると2~3㎏ずれているということは珍しくなく、ひどい時には5㎏以上違うなんてこともあります(たいていは予想より重くなっています)。自分の体重はだいたいこのくらい、という感覚は意外と当てになりません。 体重の問題は年代によって変わってきます。若い世代の、特に女性では痩せの方が近年は問題になっています。ファッションモデルや女優さんなどの多くは「細くてきれい」が当たり前という時代が続いてしまい、細くないとダメという風潮が出来上がってしまっています。しかしこの時期の痩せ願望は摂食障害に繋がることも少なくなく、また将来的には骨粗しょう症が増えてしまうことが予想されます。 その後は体重増加に悩まされる人が多くなります。国民の75%が過体重か肥満というような米国とは異なり、日本人はそれほど太っている人が多いわけではありません。しかし血糖値の異常や脂肪肝など、体重が多過ぎることがもたらす病気を持つ人の数は少なくなく、少しの体重増加が意外と大きな弊害をもたらす可能性があります。 70歳を過ぎる頃になると、今度は瘦せていくことで筋肉量も落ち、ロコモやフレイルといった動けない、虚弱な人が増えていきます。そうなると寿命も短くなってしまいます。年を取ったら痩せなくていい、というのはこういうことから来ています。しかし体重が多すぎて足腰に負担が大きくかかっている人や、血糖値や血圧のコントロールがつかないというような人は減量する価値があります。 体重が増えないように、又は減らないように維持するするために、体重を毎日(少なくとも数日に一度)測ることは大事なことです。そしてもう一つ、体重維持に重要な役割を果たすのが運動です。運動量が多いと減量後にリバウンドしにくくなりますし、筋肉量の低下も防ぐことができます。中高年について言えば、1日7千歩以上歩く人は死亡率が下がることが示されています。 それでも多くの人が体重を測らなくなってしまうのは、体重測定に退屈さや恐怖心を上回るエンターテインメント性が欠けているからなのでは!?体脂肪率やら何やらといろいろ測れる機能が装備されているものもあるようですが、どれも面白みに欠けます。体重計にこんな装備があれば・・ ・測るたびに面白い小話やジョークを教えてくれる ・足で乗る部分に先祖代々からの仇敵の顔が現れる(その顔を踏む) ・先週より体重が減っていると竹内涼真が優しく褒めてくれる(逆の場合優しく𠮟ってくれる) 別に誰でも良いのですが ・先週より体重が増えていると罰ゲームとして軽くビリッとくる ・たまにあと何年生きられそうか教えてくれる ・・・売れないか
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