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くしゃみ、鼻水、鼻づまりには

[2018.10.16]

数か月のうちに2度3度と風邪をひくと、何か大きな病気が隠れているのでは?とか、免疫が弱っているのでは?と、心配になるようです。しかし普通の風邪を何度かひく程度でそのような心配はいりません。実際のところ私たちは平均で年4-5回風邪をひいているようです。あまりひかない人でも、「おれは風邪を全然ひかない」とはあまり言わない方が良いとは思いますが。
他の人がひいた風邪は「たかが風邪」と思ってしまいがちですが、自分がかかると辛くて鬱陶しい症状に心底悩まされます。普段健康であることのありがたみを強く感じる瞬間です。風邪の症状をどうにか緩和したいと昔からみんないろいろ考えてきたのでしょう。風邪に対する様々な民間療法が今でも残っています。
小さい頃に風邪をひくと、母が蜂蜜をお湯に溶かして飲ましてくれました。普段そんな美味しいものを飲ませてくれることはまずなかったので(笑)、ちょっと得した気分になったものです。しかし喉が痛いと言うと、長ネギをぐるりと首に巻き付けられてしまう「治療」が待っていました。もちろん良かれと思ってのことですが、ネギ臭くて眠れたものではなかった覚えがあります。
現在、ドラッグストアに行けば多くの風邪薬が並んでいます。病院に行ってもたくさん薬が処方されます。今でも民間療法を自宅で実践している人もいるはずです。しかし実際には効果がないものや、効果が確かめられていないものが多々あります。
今回の表題にあるくしゃみ、鼻水、鼻づまりに関していえば、12歳以下の子どもについては、鼻腔の洗浄以外に効果が確かめられているものはありません。しかもこの効果も主に鼻水だけです。鼻の中を洗うのはちょっと難しいのと、粘膜を傷つけて鼻血が出てしまうことがあり注意が必要です。
大人のくしゃみ、鼻水、鼻づまりには抗ヒスタミン薬、点鼻薬、鎮痛剤などがそれなりに効くようです。ただ鼻腔洗浄は大人では効果がないとされます(一人でやっているのを他の人に見られるのもちょっと恥ずかしい)。
残念ながら子どもでも大人でも、ビタミンCや亜鉛、ニンニク、朝鮮人参、蜂蜜、漢方、暖かい蒸気といったものではっきりと効果が認められているものはありません。抗生剤(抗菌薬)の使用は効果がないだけでなく、思わぬ副作用が出る恐れがあり、使用すべきではないとされています。
ネギについてのデータはやはり見つかりませんでしたが、これは私の経験上お勧めできません。風邪の時こそしっかり眠りたいものです。

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