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なぜか太る

[2018.05.18]

「なぜかわからないけど太ってしまう」よく聞く言葉です。その理由のほとんどは食べ過ぎるからです、と言うのは簡単(しかも真実)ですが、これでは身も蓋もありません。実は食べる量というものは、自分では気づいていなくても様々なことから影響を受けて変化しているものなのです。
何年か前に「肥満は伝染病である」という論文が出て話題になりました。体形に関して”遠くの親戚より近くの他人”と言えるようなもので、太っている人と一緒にいると太っていくということが示されています。と言っても肥満ウイルスのようなものが伝染するわけではありません。一緒にいることで食の量や内容、体形に関する認識が変わるためと考えられます。
私たちの食事の量はちょっとしたことで変わります。多く盛り付けられれば、たとえ残す努力をしたとしても普段より多く食べてしまいます。レストランで食べる時も、サーブしてくれる店員さんが太っているというだけで、私たちはいつもより多く注文し食べる傾向にあります。
大勢でワイワイ楽しみながら食事をすると、つい食べ過ぎてしまいます。これはレストランにいる時間が長くなることが、食べる量を増やしてしまう主な原因のようです。そのためにお店も座り心地の良い椅子を用意する(そうすればお客さんは長居する)といった工夫もされています。ただし女性の中には、男性が同席した時には控えめに食べるという人たちもいます。逆にそういった状況で男性はより多く食べる傾向にあると言われています。その他、お皿の大きさや色、お店の雰囲気や音楽などによっても私たちの食べ方は影響を受けることがわかっています(食品やお菓子のパッケージの質感や、それがたてる音でさえも影響を及ぼすらしいですよ)。
なぜかわからないけど太る、という悩みを抱いた時には、食べているものを見直すだけでなく、食べている状況や使用する食器、食事時間の長さから、一緒に過ごしている人の体形や食習慣といったことにまで思いを巡らせてみると良いかもしれません。ただしあなたの隣の人に何かを見つけたからといって、それがすべての元凶だとなじることだけはやめましょう。

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