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インフルエンザ

[2016.12.19]

年の瀬も近づき、いよいよインフルエンザも流行ってきました。まずはA型が流行し、おそらくは後れてB型が流行することが予想されます。予防接種を受けていない方はお早めに。
「インフルエンザの予防接種は無意味だ」という声を時々耳にします。以前は小学校などで必ずインフルエンザのワクチン接種を行っていたものが、任意接種に切り替わったことや、ワクチンを接種したのにインフルエンザに罹ってしまったといった個人的体験談などが、こういった話を作り出すのだと考えられます。しかしワクチン接種とインフルエンザに罹ることや罹って重症化することの関係を見た研究結果は、ワクチンが有効であることを示しています。
もう一つ、手洗いはやはり予防に有効である可能性があります。全てではありませんが、手洗いをよくすることでインフルエンザの感染を減らしたという研究結果は数多くあります。日本のような国ではその気になりさえすれば手を洗うことは簡単にできますし、これは胃腸炎にかかることも減らせるのでみんながやる価値は十分にあります。
どんなに予防策を講じてもインフルエンザに罹ってしまうことはあります。典型的な症状は高熱、悪寒、関節痛、鼻汁やくしゃみなどの感冒症状といったものです。学校や職場に広めてしまうと社会的な損失が大きいですし、みんなにも嫌われる可能性があります。体調が悪ければまずは自宅で休養することを考えましょう。
今は大抵の内科クリニックにインフルエンザの診断キットがあり、ものによっては発症後間もない時期でも診断可能です(当院にもあります)。普通の風邪に治りを早くするような薬はありませんが、インフルエンザには治療薬があるので心配でしたら受診しましょう。インフルエンザだからと言って必ず治療しなければいけないわけではありません。ただ治療薬を用いると症状は数日早く良くなるのと、特に子どもやお年寄りで心配な重症化が防げるという利点があります。他の国に比べて日本でインフルエンザの重症化率が低いのは、誰でもすぐに受診できて診断治療を受けられるからだと考えられています。

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