メニュー

ウルトラライトって何のこと?(タバコの話)

[2019.10.31]

たばこは原材料がほとんど変わらないのに実に様々な銘柄があるようです。また同じ銘柄の中でもライト、ウルトラライト、メンソールなどといろいろなタイプを用意しているようです。吸った感じの違いで好みが分かれるのでしょう。そこにはもう一つ、たばこ会社からのメッセージが添えられている気がします。「健康が気になる方はライトやメンソールをどうぞ。これならきっとたばこの害は少ないはずです」と。
たばこが健康を害することは明らかなので、たばこを吸いながら健康を気にするというのは矛盾しているようです。しかし実際に多くの喫煙者がたばこの害を心配してライトやメンソールといったものを選ぶのだそうです。たばこ会社も公にはたばこが健康を害するということを認めたがりませんが(たばこが健康を害さないと言ってくれそうな研究に多くの資金を提供してきた)、売るための戦略はまた別のようです。
ところが最近報告された研究結果によると、ライトとかウルトラライト、メンソールといったものでも肺癌の発症や死亡のリスクは普通の煙草と何ら変わらないのだそうです。その倍率は吸わない人の約30倍。だったらいっそやめてしまおうと思うか、我慢してウルトラライトなんか吸わなきゃ良かったと普通の煙草に戻るかはあなた次第です。ただフィルターなしのたばこ(おそらく最近ではあまり見ないと思いますが)だと、フィルター付きのたばこに比べ肺癌発症は4割増し、死亡は2倍ということですから、それを望むという人以外にはあまり勧められません。
ライトとかウルトラライトとか、違うフレーバーがついているということとかは健康とは一切関係がないということです。「長い間騙された!」という人がいるかもしれませんが、もちろんたばこ会社はそんなことは百も承知で、事実そんな説明はHPやパッケージのどこにも書いてありません。勝手にそう思い込んだあなた方が悪いのでしょう、と陰で笑っているかどうかは知りませんが、雰囲気で騙されることがないよう、こうした事実を踏まえて良く考えましょう。電子たばこや蒸気たばこも一緒ですよ、きっと。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME