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キッチンを「清潔に」保つ方法

[2018.03.06]

インフルエンザはようやく落ち着いてきましたが、今度は胃腸炎が流行ってきているようです。胃腸炎はたいてい気付かぬうちに、多くは何らかのウイルスが口から入り胃腸に悪さをするものです。「あの食べ物が悪かったんじゃないか・・」と心当たりを探すものですが、明らかに腐ったものを食べたのでなければ言い当てることは難しいものです。インフルエンザの予防と同様、手洗いをまめに行うことはある程度防ぐ効果があります。
もう何年も前から、「どこもかしこも菌やウイルスがいっぱい」だからと、なんでも殺菌・抗菌・除菌という風潮ができあがっています。しかしテーブルを除菌ティッシュで拭いたところで、ものの数時間でまた菌やウイルス、カビだらけになるものです。ただ通常このあたりのものに病原性はほとんどないため、襲い来る菌たちからテーブルを守ることに躍起になるのは時間の無駄と言えるでしょう。
キッチンではそれなりに気を使う価値があります。それはやたらと抗菌器具を使い、調理台をピカピカに磨き上げるというものではありません。一つは台拭きやお皿拭きといったキッチンクロスと、食器洗い用のスポンジです。これらにはいろいろな汚れが付きやすく、生暖かく湿った状態が続くため菌の繁殖には適した環境となります。台所のスポンジには、便座の20万倍の菌がいるとされており(そんな比べ方・・)、キッチンの他のどこよりも注意を払うべき存在のようです。対処法はまめに取り換える、消毒液や熱湯で消毒する、電子レンジにかける(可能なもののみ)、きちんと乾かす、といったところでしょう。まな板も同様に扱うと良いかもしれません。
もう一つは食材、特に肉類の扱いです。肉の表面にはテーブルや調理台とは比べ物にならない程に菌が付いています。そこには病原性も持つものも多数存在します。だからと言って私たちは肉を洗剤で洗ったり除菌ティッシュで拭いたりするようなことはしません。安全に食べるためには十分に加熱すれば良いのですが、生肉自体やそれに触れた手・包丁・まな板などが他の食材に触れないように十分注意しなければなりません。
あれもこれも抗菌・除菌でなくても、この2つを注意するだけでもかなりの確率で「清潔」に食事はできるはずです。もともと菌をすべて排除して生きようなどというのは無理な発想です。私たちはどんなに体を洗っても皮膚には無数の菌が付いていますし、体の中には自分の細胞の数より多い菌を飼っているのですからね(主従は逆かもしれませんが・・)。

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