メニュー

ケガをして思うこと

[2023.03.09]
骨が折れたとわかると同時に心も折れる
みんなが優しくしてくれる
街中は大小さまざまな段差であふれている(乗り越えにくい)
障害のある人の立場でものを考えるのは難しい(でも必要)
もう1か月経ちましたが、バスケで足を骨折してしまいました。固定していたのでそれなりに目立つのですが、足は机の下にあるので意外と患者さんには気付かれませんでした。ただ、気づいた患者さんは「どうしたの?」「バスケ?」「スキー?」「転んだ?(笑)」と尋ね、こちらがいつものように言う前に「お大事にね、先生」と皆さん気遣ってくださいました。
もちろん、さわい整形外科さんにお世話になったのですが(うちのクリニックの上にある)、「怪我したときって気持ちも落ち込むよねー」と言われ、その通りだと痛感しました。いつでも痛いし、動けないし、夜も眠れないし、バスケもできないし(当たり前)。1週間程は茫然と過ごしてしまいました。
患者さんだけでなくスタッフも気にかけてくれ、いつもより良い待遇を受けながら仕事することができました(もともと悪いわけではないですよ。いや、ほんとに)。家族も心配してくれて、長男も率先して手伝いをしてくれるようになりました。幼稚園児の次男は毎日のように「足、大丈夫?」と聞き、外を歩くときには手を引いてくれようとします(完全におじいちゃんと同じ扱い笑)。妻も私より早起きするようになってます笑。みんなに感謝しかありません。
松葉杖で外出することはほとんどなかったのですが、それでも出た時には、小さな段差すら乗り越えるのが大変で、しかしそういう場面が街中には無数にあることを思い知らされました。バリアフリーには程遠いなと。
先日、とある学校に行ったのですが、階段の上り下りが難しいので入り口からずっと奥にあるエレベーターに向かいました。エレベーターの前に立ち、乗ろうとしたのですがそこに張り紙が。
「このエレベーターは生徒と一般の方の使用を禁止します。事情がある人は職員に許可を取ってください」
えーっ!!!またこの足で入り口まで戻るの大変だよー。ここにインターホンが設置されているわけでもないし。というかエレベーターは誰のため?
私は一時的なケガなので(しかも自業自得)舌打ちする程度(笑)で済みますが、障碍者やご高齢の方などが見たら悲しい気持ちになるのではないかと想像します。この張り紙はだいぶ擦り切れていたので、かなり前から張ってあったのでしょう。大切なことを教えなければならない学校で、思慮の足りない張り紙がされ、教職員が誰も突っ込まないというのが残念です。まあ、人の立場で物事を考えるということは、本当に難しいことなのでしょうね(もちろん私も含め)
正しい(と私が思う)張り紙の一例:
「必要な方はご自由にお使いください。お手伝いが必要な方は遠慮なく職員・生徒にお声掛けください。教職員は頭と体の健康維持のためにも階段を。」
▲ ページのトップに戻る

Close

HOME