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コロナと喫煙

[2020.03.23]
ワイドショーでは連日新型コロナウイルス感染の不安を煽り続け、感染した人の行動や感染経路、行政の施策などを事細かに挙げては、誰かに責任を押し付けようとするような姿勢が目につきます。みんなそういったことばかりを聞くのは疲れてきているでしょうし、今さらそんな情報を垂れ流したところでたいした役には立ちません。せっかく放映するのであれば、手洗いのやり方をもっと親切に毎日教え続けるとか、罹ってしまった人がどういう経過を経て治った(または悪化した)かとか、上野公園まで行かなくても自宅で花見が楽しめる方法とか、そういった内容にしてくれればいいのにね。

テレビなどでは盛んに、高齢、高血圧、糖尿病、心血管病、呼吸器疾患があると悪化しやすいので注意を!といったことを言っています。確かにその通りですが、禁煙しましょう!という人があまりに少ないことが意外です。喫煙は心血管病や糖尿病、呼吸器疾患などを引き起こす「病気」の一つです。また今回のコロナ感染でも喫煙者の死亡・重症化リスクは非喫煙者の3倍という報告もされています。中国は男性の喫煙率が非常に高く(女性は非常に低い)、これが中国での男性の罹患率や重症化率が高いことの一因ではないかという推測もされています。「今さらやめても遅いよ」と思うかもしれませんが、例えば何かの病気で手術の少し前に禁煙するだけでも手術成績が良くなることなど考えると、今やめることは無意味ではないと考えられます。

ましてや4月からは法令改正に伴い原則屋内禁煙となり、喫煙できる場所はかなり限られます(外で吸われるのも甚だ迷惑ではあるけれど)。たばこを吸う人はこの規則に不満でしょうが、これは吸わない人の健康を守るための法律であり、吸う人に配慮するものではないので当然です。喫煙者は自分の健康どころか受動喫煙にも無関心ですが(としか思えない)、喫煙者50人による受動喫煙で非喫煙者1人を死に追いやっているという現状をもっと重く受け止めるべきです。まあこれからは喫煙スペースと書かれた密閉された空間で、たばこのせいなのか感染のためなのかわからないけれど咳込んでいる人と一緒に喫煙することになりますが、その状況は想像するに決して楽しいことではないでしょう。もはや完全に時代に取り残されつつある男性の3割、女性の1割の皆さん、禁煙するなら今ですよ。
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