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サプリメント

[2017.08.31]

最近ではドラッグストアだけでなく、コンビニでもありとあらゆるサプリメントが売られているのを目にします。それだけ多くの人が服用しているということなのでしょう。米国でも国民の半数が何かしらのサプリを摂取しているのだそうです。
サプリを手に取るという心理はおそらく、健康になりたい、何か足りないのではないか、喫煙や過量飲酒など良からぬ習慣を打ち消したい、といった動機や不安に基づくのではないかと思います。実際には、健康に気を使っていて、さらにサプリも飲んで万全を期すという人に、もともとビタミン類などの欠乏はまずないとされます。またサプリを使用しているしている人の多くは、実際に自分に何が足りていないのかという明確なデータはないままに使用しているようです。
広告を見ると、サプリの目的として疲労感の改善、肌荒れの改善、癌や動脈硬化の予防を(それとなく)謳っているものが多いようです。ですが実際にはほとんどのものに科学的根拠はないとされています。もちろん効果があるものもあり、例えば赤ちゃんのある種の奇形を予防するために、母体となる女性は妊娠前から葉酸を摂取することが勧められています。また鉄分が足りないために貧血になっていることが明らかな人が、鉄剤を飲むことは理に適っていると言えます。
サプリを飲むのであれば、逆にサプリが体を害する可能性というものも考えなくてはいけません。以前によく売られていたベータカロテンは、喫煙者については肺癌を増やすという研究結果が報告されています。また最近では、ビタミンB6とB12は(マルチビタミンではなく)それぞれ単独で摂取すると、男性の肺癌を(特に喫煙者では顕著に)増やすという研究結果が報告されています。
他にも病院で投薬を受けている人は、その薬との相互作用も考えなければなりません。「ビタミン剤ぐらいならいいですよ」と言われることが多いと思いますが、実際にどのようなことが起こっているかはほとんどわかっていません。大量のビタミンCが癌に効くと一部で主張され投与されていましたが、現実には逆にある種の抗癌剤の効き目を落としていた、などということもありました。現時点では、何らかの投薬を受けている人は、サプリは飲まない方が良さそうです。
喫煙しながら癌や動脈硬化が心配とサプリを飲むくらいなら、タバコをやめてしまえばいいのに・・。まあなかなか難しいのでしょうけどね。

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