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パパの年齢も無関係ではない

[2018.12.05]

最近では結婚しない人で中高年を迎える人が増えてきていると聞きます。また結婚するとしても晩婚化が進んでいると言われています。実際に子育てをしていなかったであろう政府のおじさん方が、少子高齢化についていろいろ言っていますが、子育てにまつわる環境が目に見えて改善するというようなことは全く実感できません。
晩婚化が進むと当然ながら出産年齢も高齢化します。母体が高齢になると、どうしても周産期のリスクは高くなってきます。出産を考える女性にとって、年齢は気になることの一つでしょう。
この問題に関しては、こと母体の年齢が取り沙汰されることが多いですが、では男性の年齢はどうなのでしょう。実は父親の年齢と周産期のリスクにも関係があることがわかっています。最近発表された米国での研究結果でも、父親の年齢が高齢になるほど早期産や低出生体重児、新生児に集中治療が必要になる頻度などが高いことが示されています。また興味深いことに父親の年齢が高いと母体の年齢に関わらず妊娠糖尿病になる確率も高くなっています。おそらくは男性の精子も高齢になるほどに加齢の影響を受け、それが母児にまで影響するためと考えられます。
子どもを何歳までに産まなければいけないというようなことは、女性にも男性にも言えることではありません。晩婚化や出産の高齢化は社会が成熟した結果の一つで、しばらくはこの傾向が続くのでしょう。となると、親となる女性も男性もそれなりに高齢であるというケースが増えてくるでしょう。その時にこういったリスクを踏まえて医療的なケアを行えば、周産期のリスクはある程度減らせると考えられます。父親となる男性の年齢は軽視されがちですが、男性が高齢であることもリスクの一つだということを忘れずにいたいものです。

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