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何を食べるか、どこで食べるか、が大事

[2018.12.26]

「野菜が嫌い」と恥ずかしげもなく言い切ってしまうのは、うちの息子に限った話ではないのでしょう(そう信じたい笑)。野菜には独特の味や苦味、えぐみなどがあり、味覚が敏感な子どもにとってはとても美味しいとは言い難いものもあるのでしょう。果物でも酸味や独特の食感、風味などで好みがはっきり分かれるものがあります。大人になると割と苦も無くいろいろな物が食べられるようになるのは、様々な味覚を学習することや味覚がある程度鈍磨することなどに関係しているようです。また味や美味しさより健康に良いはずという考えから食べている場合もあります。
日本の野菜や果物の消費量はこの20-30年でだいぶ減っています。野菜の摂取量は若者ほど少なく、果物は20-50代が少ないと報告されています。これには味覚の他、過去からの生活習慣や健康に対する関心度、現在の生活状況(一人暮らしだとか外食・中食が多いだとか)といったものが影響していると考えられます。
外食産業などのコマーシャルでは「女性に嬉しい野菜たっぷり」的な文句をよく見かけますが、実際にたくさん野菜を食べている女性は意外に少ない(2割程度。男性よりやや少ない)ことも言われています。女子は本当の意味でも肉食になったのかもしれません(そして男子は本当に草食に)。
地中海食が健康に良い食事の一つであるということが世界的に言われています。地中海食とは野菜、果物、ナッツ、オリーブオイルをたくさん取り入れ、精製度の低い穀類を食べましょうというものです(魚や鶏肉も食べますが、牛・豚・羊などの赤肉は月に数えるほどしか食べません)。
最近報告された米国女性についての研究でも、地中海食の頻度が高い人は低い人に比べて心血管病のリスクが2-3割低くなっていました。その理由としては体内での炎症が低くなることや血糖値が下がること、体重が減る、血圧が下がるといったことが影響しているようです。
こう言われれば、健康志向の高い大人は食事を見直し、野菜や果物をもう少し多く食べようと考えるでしょう。しかしこんな話を子どもにしても、野菜や果物を好きになることはあり得ません。ムダに嫌われ度が上がるだけです。ではどうすれば良いのか。答えは家で一緒に夕飯を食べるようにすれば良いのです。
やはり米国での研究ですが、家で家族とともに夕食を囲むことが多い10代から20代前半の若者は野菜や果物の摂取量が多く、ファーストフードやテイクアウトの食事と摂ることが少なくなるそうです。ただし、だからといって家族関係が良好になるとは限らないようですが・・。
外の遊びに行くことは心身の発達のためにとても大事なことですし、塾にもいかなければならないかもしれません。しかしご飯はできる限りお家で、家族となんやかんやと言いながら食べたいものです。

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