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白米は体に悪い?

[2018.04.13]

糖質制限がダイエットの主流となりつつある昨今、白米もやはりやり玉に挙げられています。少し前までは若者のごはん離れが嘆かれていたような気がしますが、今ではもはや悪者に近い立ち位置にあるようです。一部の統計によると30代から60代までの人では6割がほぼ毎日白米を食べているのだそうですが、おそらく若い世代ほどその割合は低いのでしょう。以前から予想されている通り、お米の消費量は今後も低下していくことでしょう。
糖尿病の予防や治療の観点からすると、残念ながらやはり白米は少ない方が良いというデータが複数あります。精白小麦やジャガイモも同様であり、これらを多く食べる人には肥満や糖尿病のリスクが高くなってしまいます。データは主に欧米人を対象にしたものですが、いくらごはんが日本人のソウルフードだと言っても、日本人だけがここから逃れられるものではないでしょう。さらに言えばお米は日本のみならず、東南アジアを中心にアジアの様々な国や地域で多く食べられています。しかしこの地域はまた糖尿病が急激に増加しているところでもあります。
では私たちはどのような食事を食べればよいのでしょう。極端な糖質制限をしている人たちを除けば、普段私たちはかなりの量のカロリーを糖質から摂取しています。(極度の糖質制限を試したけれど挫折したという人も、自分を責める必要はありません。それはあなたが変わり者でないという証みたいなものです。)ごはんや麺類は必ず大盛りで!という人は相当糖質の割合が高くなりそうですが、少しごはんやパン、麺類など意識して控えめにしているという人でも50%ほどは糖質からカロリーを摂取していると予想されます。以前に「理想的な」バランスとして蛋白質15%、脂質25%、糖質60%というものを聞いたことがある人もいるでしょうが、これにそれほど強固な科学的裏付けがあったわけではなく、近年ではこのような数字を掲げた食事摂取のガイドラインはありません。人それぞれの目的(減量、糖尿病予防、健康維持など)や状況(住む地域、活動度、年齢など)によって考えましょうということになります。
糖質について言えば、食べてはいけないということにはなっていませんし、また多くの人にとって、生涯糖質を摂らない人生なんて考えられないことでしょう。ただできる限り玄米や全粒粉のパン、野菜や果物といったものから摂取すべきというのが医学的なデータから示されています。やはり白米を毎日好きなだけ食べるというのは、特に肥満、糖尿病の家族歴がある人、糖尿病予備軍の人にはそれなりのリスクということになります。
ただ食事はそれ以外にもいろいろな物を食べることで成り立っています。脂質が多くても大丈夫と言われても、やはりお肉の脂をたくさん食べ続ければ体に悪さをするでしょう。赤肉や加工肉の摂取が多いというだけでも、癌や動脈硬化が増える可能性が指摘されています。いろいろこだわりすぎて窮屈になってしまい、食事が楽しめなくなってしまうのは良くないことです。気軽に少しずつ、自分に必要なもの、合ったものを考えながら変えていかれるといいですね。

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