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腎臓のお話

[2016.10.02]

糖尿病というと尿に糖が出ると書きますが、実際には血液中の糖が高くなる病気です。では腎臓は無関係かというとそうではありません。高い血糖値が長く続くと目と同じように腎臓もまた機能を損ないます。
糖尿病で腎臓が障害される順序として、まず尿に蛋白が出るようになり、その後血液検査でのクレアチニンというものの値が上がってきます。このクレアチニンというのは腎臓の機能を示すもので、値が高くなるほど機能が低下しているということになります。ですので糖尿病で通院していると、血糖値だけでなくクレアチニンの値や、検尿で尿蛋白の有無も検査するのです。
腎臓が悪くならないためには、障害される前にできるだけ血糖値を良くしておくことが大切です。腎臓の機能が悪くなり始めてから慌てて血糖値を下げても、なかなか悪化を止められないことがあるからです。悪化が続けばいずれは人工透析が必要になります。現在日本では30万人ほどの人が人工透析を受けていますが、人工透析が開始になる一番多い原因は糖尿病です。
人工透析までいかなくても、腎臓が悪いというだけで脳梗塞や狭心症などの動脈硬化による病気は増えてしまいます。そのため腎臓の機能を悪化させないと同時に血圧やコレステロールもしっかりコントロールしていく必要があります。糖尿病も腎臓病も全身の病気だということですね。

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