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虫歯や歯周病は諦めずに治療を

[2018.11.27]

ご年配の患者さんたちの口の中を見ていると、手入れをされていない人が意外と多いのに驚かされます。中にはどうやって食べているのだろう?と、疑問に思う程のこともありますが、どうやら食べやすいものだけを習慣的に選ぶようになっているようです。
そんな人からすると、食べられているからそれほど困っていないと感じているかもしれません。しかし固いものでも何でも、いろいろとしっかり食べられるかどうかは健康に大きく影響します。年をとってきて歯が何本も抜けてしまった、固いものが噛めない、飲み込みにくいといったことがある人では、その後転んだり病気なったりして動けなくなる可能性が数倍高いことがわかっています。
糖尿病も口の中とは深い関係にある病気です。歯を悪くしてしまった患者さんは、たいてい血糖値のコントロールも悪くなります。一時的な歯科治療で良くなるようなものならデータもすぐに戻りますが、そうでないと血糖値のコントロールはずっとうまくいかないままになってしまいます。
歯周病も血糖値と関係します。歯周病は歯の土台となるあたりの組織に持続的に炎症を起こす病気ですが、この程度のものでも血糖値を上げてしまいます。歯周病をきちんと治療すると、少なくとも短期間は血糖値が良くなる人が大勢います。長期間になるとあまり確たることはいえませんが、しかし最近英国で行われた研究では、歯周病をしっかり治療した人では、そうでない人に比べ1年後に血糖値のコントロールは良くなっていました。
「口は禍の元」とは私が自宅でよくよく実感させられているものですが、健康についても同様に言えるようです(笑)。うっかりぺらぺらと余計なことをしゃべってしまうことを律するだけでなく、虫歯や歯周病、脱落歯のケアもしっかり受けておきましょう。歯がしっかりしていのといないのでは、顔の印象もだいぶ違いますしね。

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