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運動選手の食事

[2017.12.20]

あるプロ野球選手が契約更改での会見で、2軍選手の食事について言及していました。1軍では試合終了後にきちんとした食事が提供されるようなのですが、2軍では寮生活をしていない限り食事が提供されていないというのです。そのためコンビニ弁当をビジネスホテルの部屋で食べるというようなことが起こっているそうです。これにはとても驚きました。プロアマ問わず、競技スポーツを行う団体で、選手の食事を軽視しているところがいまだにあることにです。しかもこのチームは1軍も強く、組織としても大きいので二重の驚きです。おそらくは2軍から一流の選手を育てる気が全くないか、管理者の知識不足のためなのだと思われます。
近年では運動選手の食事が、その選手の成績向上や長期間活躍するために非常に重要であると認識されています。有名選手の食事のレシピ本がいくつか評判になったのでご存知の方も多いでしょうが、クラブチームも大半が選手の食事に気を使い、力を入れています。ただサッカーの日本代表も、数年前までは合宿や遠征の時の食事はおよそアスリートが食べるようなメニューとは程遠かったという話もあるので、日本ではごくごく最近になってようやく浸透してきたのでしょう。
競技やトレーニングの種類によって食事内容は若干変わるでしょうが、基本的には運動後2時間以内に、蛋白質をしっかり取り入れたきちんとした食事をとる必要があります。コンビニ弁当で生活する運動選手がすごく良い選手になるということは、あまりイメージしにくいですが、それしか利用できない時にも商品の選び方次第でそれなりにうまく食べられるかもしれません。鶏むね肉の流行のおかげで、最近はどこのお店でも手軽に食べられるサラダチキンのようなものがありますし、豆腐や納豆、ヨーグルトも役に立つでしょう。
選手によっては運動後にプロテイン飲料やビタミンCを食事とは別に補充する人もいます。トレーニング量や個人の考え方によるものなので要否は一概には言えませんが、補充をしていても食事が根幹をなすものであるということに変わりはありません。小学生から高校生ぐらいまでの若年者では、そこまでの筋力トレーニングを行わないことや、腎機能が未熟であることなどからプロテインの補充は控えておいた方が良いでしょう。そのかわりきちんとご飯を食べましょう。魚や肉、乳製品、豆などから蛋白質を摂りますが、運動量が多いなら炭水化物を控える必要はないでしょう(ご飯や麺類、パンなどという意味で)。
栄養管理をあまりに厳格にやろうとすると、食べる方も作る方も嫌になって続きません。食事は楽しむことが何よりも大切ですし、一人より誰かと一緒に食べた方が美味しいものです。ただ好きなものばかりとか、面倒くさいとか、そのあたりのことは多少我慢が必要なのかもしれません。

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