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アラフォーダイエット

[2018.04.25]

インターネットで健康について検索していると、アラフォー世代向けのダイエット記事(主に女性向け)がとにかくたくさんあることに気が付きました。どうやらアラフォー世代はダイエットしなければならない代表格のような扱いを受けているようです(私もアラフォー)。
確かに女性の平均BMI(体格指数)は年齢が上がるほど高くなっているので、年々体重が増えていく人が多いのでしょう。日本人女性の10代、20代は痩せの方が問題視されている昨今ですが、その後は多くの人で体重が増えていき、アラフォーの声を聴く頃に切実な問題と捉える人が多いのかもしれません。ダイエットをしようと決心する主な動機は見栄えや着る洋服、自己肯定感といったことなのでしょう。医学的にはずっと痩せ続けていなければいけないことはありませんが、成人後に10㎏、20㎏といった大幅な体重増加は健康を害する恐れがあります。ちなみに若い時の痩せや運動不足は骨粗鬆症のリスクを高めます。そうでなくても女性は閉経後に骨量が低下しやすいのでなおさらということになります。
アラフォー向けダイエット記事からキーワードを拾ってみると➀基礎代謝➁エクササイズ➂抗酸化➃デトックス、といったあたりかと思います。しかしこの4つはおそらく体重にはほとんど関係しないかも・・。
「基礎代謝の低下が太る原因」とか「基礎代謝を上げてダイエット!」といった文章をよく目にします。確かに体重1㎏あたりの基礎代謝量は高齢なるほど低下します。しかしその低下は幼少期から成人するまでは大きなものですが、成人後は非常に緩やかで、例えば30歳と40歳での差など微々たるものです。また基礎代謝量は体重に比例するため、体が大きい人は必然的に基礎代謝量も多くなります。
筋肉をつけて基礎代謝を上げる、という発想がいたるところに見られますが、筋肉を1㎏増やしたとしても1日の基礎代謝量は10kcalちょっとしか増えません。食べたらあっという間です。通常では基礎代謝と体重の増減はほとんど関係がないことがわかっています。
エクササイズはとても良いものです。体形や姿勢は良くなりますし、体の動きも良くなります。内臓にも良い効果を及ぼします。ただ体重減少については思ったほど(というよりほとんど)効果がありません。しかし運動が続いている間はダイエットに対するモチベーションが高く体重が減ることが多いですし、減量後のリバウンドの抑止にもなります。お勧めです。
抗酸化作用のあるものを摂取するように勧めているものが多々あります。抗酸化作用が直接体重減少を引き起こすことは考えにくいですが、野菜や果物を積極的に食べることは(抗酸化作用は別にして)ダイエットに効果的です。ただ野菜ジュースやフルーツジュースでは逆に体重が増える可能性が高いため、生野菜や生の果物をしっかり噛んで食べることをお勧めします。また抗酸化を謳うサプリメントもその効果が十分に証明されているものは今のところないので、その分のお金を今は価格が高くなっている野菜や果物に回した方が賢いやり方と言えます。
デトックス・・これも根拠がありません。まず多くの人にとって何が体内の「毒」なのかはっきりはしていないでしょう。ある食品やサプリを摂取したからといって体がキレイになるということは考えられません。体の「毒」が気になるようならおかしなものを食べないことです(添加物たっぷりの食品やサプリ、高度に加工された食品など)。また汗をかいたところでデトックスにはなりません。水分と少しの電解質が失われるくらいです。しかし運動で汗をかくことは気持ちが良いですし、これは精神的な「デトックス」にはなるでしょう。
で、どうすればよいかというと、結局のところ健康的な食生活と運動が大事!、というとてもつまらない結論になってしまいます。これを続けることがとても難しく、だからこそああいった記事やサプリの広告に目が行くことはよくわかります。しかしサプリや付焼刃的なエクササイズだけでは健康的な見た目や中身は手に入らないのが現実なのです。

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