利き手はいつから?
子育てをしていると、子どもの利き手はどちらなのか、いつからはっきりするのか、少し興味を覚えます。赤ちゃんの頃は左右とも同じようにブンブン手足を振り回しています。物をつかむようになってもしばらくは左右ともに分け隔てなく使っているように見えます。フォークやスプーンを使って食べ始めると、次第にどちらかの手に偏って使うようになります。親の方もどちらかの手(主に右手)を使うように、あまり深く考えることもなく子どもに教えます。箸はより高度な技術を要するため、その傾向はより顕著になります。
世界的に右利きは圧倒的に多く、およそ8-9割は右利きであるとされます。そのためいろいろな機器や設備は右利きの人用にできていることが多く、左利きの人は不便を感じることが多いと考えられます。左利きの友人と食事をするとき、必ずどちらに座るかということで気を使っていますが、これも多数派の右利きにはないことなのでしょう。
利き手が決まるのは従来は4歳頃だと言われていました。しかし最近の研究では、お母さんのお腹にいるときから利き手の優位性が見られ、妊娠18週頃にほぼ確実に将来の利き手を言い当てることができるのだと報告されています。生まれてからの手を使うことによる慣れはあるとしても、利き手自体は相当前の段階で決まっている可能性が高いということになります。
左利きはある種のスポーツに有利であることが言われています。また左利きにはいろいろな分野で秀でている人が歴史的にも多いということも言われています。おそらくスポーツなどでは左右が同じように使えると、より有利になるのでしょう。自分の子どもがどちらの利き手なのか憂う必要はなく、またどちらかでなければいけないという思い込みも不要です。両手をたくさん使う遊びをいろいろ考えてあげることで十分なのでしょう。
うちの子は2歳のころに右手を骨折してしばらくギプスをはめていました。痛みがあるうちはさすがに右手を使うことが少なかったのですが、すぐに骨折していることなど忘れ右手を使って不自由そうに一生懸命遊んでいました。すでに右手でいろいろなことをやるのに慣れていたのでしょう。おかげでなかなか骨折が治りきらず時間がかかりましたが、そんな彼はやはり右利きです。