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1日1万歩とか腹八分目とか

[2018.02.22]

健康に関する神話や格言めいたものを、誰もがいくつか知っていると思います。それを実践するかどうかは別として・・。古くは「早起きは3文の得」というのがありますが、これも早起きすると体い良いことがあるという意味のものです。ただ実際に起きる時間が早ければ早いほど良いかというと、そうとも言い切れません。子どもたちに早い時間から部活(朝練)や学習をさせるところがいまだにたくさんあるようですが、成長期の子どもにとって睡眠時間の確保は何よりもまず優先すべきことです。もともと子どもは大人より長い睡眠時間が必要ですが、塾通いなどで就寝時間は遅くなることが多く、睡眠中のホルモン分泌パターンも遅い方向にずれてきていると言われています。そんな子どもたちを早くからたたき起こすことは、脳の発達や情動、体の発育のどの面にも良からぬ影響を及ぼしてしまう可能性があります。学校の先生や運動部のコーチなど子どもに関わる人たちは、練習や学習の時間確保に執心するのでなく、子どもたちの睡眠や食事などに気を配ることが、回りまわって良い成績に繋がることを知っておくと良いでしょう。
1日1万歩を目標に歩いているということをいう人がたくさんいます。歩くことは体に良いことは間違いありませんし、目標があると実行しやすいものです。この「1万歩」というのは、1964年の東京オリンピックが行われた頃に端を発するようです。当時日本国内で健康ブームが起こり、それに乗っかるように国が「1日1万歩運動」というもの打ち上げたようです。しかしこの当時も今も、一万歩と健康を結びつける医学的根拠はありません。その翌年には1万歩まで測れる歩数計である「万歩計」という商品が発売され(素晴らしいネーミング!)、1日1万歩が定着していったようです。その後いつの間にか海外でも広く1日1万歩(10,000 steps a day)は健康のための運動目標として使われるようになっています。実際のところは、現在医学的に推奨されている運動量は、早歩きのような中等度の運動を週に150分とされています。これは毎日歩くのであれば多くの人は7~8000歩で達成できる程度なので、1万歩歩けない日があったからといって悔やむ必要はありません。逆にゆ~っくり歩いていては1万歩でも足りない可能性があります。
腹八分目・・わかってはいるけど続けられない人は多いのではないでしょうか。大きな体を小さくしようと今日から腹八分目にしようと頑張っても、数回の食事ならどうにか続けられますが、これを何日も何か月も、となると難しいものです。空腹感や満腹感は摂食や体重変動によって増えたり減ったりするするホルモンによって多くを規定されています。特にグレリンというホルモンは空腹感を教えてくれるもので、体重を減らすと増えてしまい、それはいつまでも続きます。つまりダイエットに成功すると、体の中から「もっと食べちゃいなよ」と囁きかけてくるのです(余計なことを・・)。腹八分目という常に満たされない感覚に打ち勝つには強靭な精神が必要ですが、あいにく普通の人は持ち合わせていません(AMAZONでも購入できません)。ではどうすればよいのでしょうか。食品の選び方で自分をごまかすのが効果的なようです。具体的には生野菜や果物、乳製品(ヨーグルトなど)の健康的な食材を多く選ぶことで、食べる量(重さ)は減らさずにカロリーは減らすことができます。他には継続的にしっかり運動する人は食欲のコントロールがうまくできるようになるということも言われています。

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