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残業・ハラスメント

[2017.02.13]

長時間の残業が若者の命を奪ったという痛ましい事件を受けて、今また労働のあり方が問題となっています。仕事がないという人がいる反面、一部の人は人員不足などから過酷な長時間労働を強いられているという歪んだ現状があります。仕事が楽しくて長時間の残業が全く苦にならないという極限られた一部の人もいますが、通常長時間の労働や強力なノルマ達成のプレッシャーが続くと心も体も壊れます。
長時間働くことを続けると人はどうなるか?長時間労働は脳卒中や狭心症・心筋梗塞といった心血管系の病気を増やすと考えられています。またその原因となる高血圧や血糖値の異常も引き起こすと考えられます。さらに抑うつ的な感情をも引き起こします。これらのために発作や自殺で命を落としたり、病気やうつで仕事が続けられなくなったりする可能性があります。仕事をするために会社に入るのですが、だからと言って仕事をするために生まれてくるわけではありません。この結果は全く幸せなものではありません。
残業時間の規制を変えるという動きがありますが、それでも看護師など交代制の業務では、定時の業務に比べてより短い残業規制にすべきという声が上がっています。交代制の業務ではただでさえ概日リズムが狂うことから、体調や睡眠に問題が起こりやすいといった特徴があります。
特に女性の看護師や医師はまた、患者さんやその家族から暴言や暴力を受けやすいといった問題もあります(男性の医療スタッフからのハラスメントの他に)。これには性的なものだけでなく、治療やケアに関してのものや、認知症や意識障害から起こるものなどがあります。暴言や暴力は絶対にあってはならないものなのですが、受ける側が自分に非があると考えてしまったり、我慢してしまったりすることで明るみにならないことも多々あるようです。
働く環境は行政によっても規制できますが、それぞれの経営者や管理者が整えなければいけない問題です。昔ながらの根性論や、時代錯誤な業界の慣習、性差別といったことを続けていると、やがて立ち行かなくなるでしょう。働く現場の声にも耳を傾けたいものです。

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