メニュー

院長ブログ

痩せてますけど何か問題でも?(2019.04.10更新)

昨今の世の中、太っていることに対して何かとうるさいものです。肥満は病気の存在をうかがわせるものであるだけでなく、その原因が何であれ自己管理能力の低さと捉えられかねません。古くからからかいの種にもされています。有名人が太れば「激太り」とニュースになり、太った芸能人がダイエットするとそれだけでまたニュースになります。

体格を表す指標に文字通り「体格指数(BMI)」というものを使います。皆さんが受けている健康診断の身長体重の下あたりに書いてあるヤツです。日本ではこのBMIが25以上を肥満としています。欧米では通常30以上を肥満とし、25以上を過体重と表現します。肥満すると血圧や血糖値、中性脂肪などが高くなっていきます。これらは結果的に脳卒中や心臓病を引き起こしてしまいます。またある種の癌が増えたり、治療が効きにくくなったりします。

もちろん、BMIですべてが言えるわけではありません。BMIは体格を表すものであって、体組成(脂肪がどのくらいとか筋肉がどのくらいとか)を表すものではありません。同じBMIでも筋肉ムキムキの人とぽっちゃりの人では意味が全く違ってくることは想像しやすいと思います。それでも健診などで多くの人を対象とした時の指標としては優れたものだと言えます。
最近報告されたノルウェーとイギリスで行われた研究によると、BMIが22~25の人が最も死亡率が低いとされています。これは今までの多くの研究結果と矛盾しません。BMIが高くなればなるほど死亡率は上昇します。高血圧や糖尿病、癌といったものもある程度まではBMIとともに増えていきます。
不思議なことにBMIが22を下回って下がるごとに死亡率も上昇します。これは今までの研究でもやはり同様のことが示されています。グラフの横軸にBMI、縦軸に死亡率をとると、" J "のようなカーブを描きます。痩せすぎは癌や感染症などの病気に罹りく、また治療に耐えられないことなどが想定されます。
しかし今回の研究ではさらに喫煙歴のある人とない人でわけて見ています。そうするとJカーブが当てはまるのは喫煙者だけで、非喫煙者では痩せているほど死亡率も低くなっていました。
「ちょっとぽっちゃりが一番健康なんだ!」という人の影で小さくなっていた細身のあなた(非喫煙者に限る)、胸を張って生きてもらって大丈夫ですよ。体重が増えないことを苦にしてむやみに食べる必要はないのです。それ以上体重を減らす必要もないですが。
75歳を超える方々はまた別かもしれません。この年代でも肥満はいろいろと厄介な問題を引き起こしますが、食事がしっかり食べられず痩せていってしまうと寿命を縮めかねません。しっかり動いて健康的な食事を摂ることはいくつになっても大切なことのようです。
お菓子を食べながらのテレビやゲーム三昧の休日を過ごしていた小学生の息子に、「しっかり身体を動かしてご飯食べないと貧弱になるぞ」等々小言を並べたところ、チラッと顔を上げて「そうだね、ガリマックス」だと。痩せていると意外と長生きすることを知らないな。ずっと小言を言われ続けることになるぞ笑。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME