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糖質オフは短命に

[2018.08.21]

糖質とか炭水化物というと、最近は脂質以上に悪者扱いされています。ダイエットのためにご飯を控えて、その分お肉を楽しむという人も多いのではないでしょうか。そのためもあってか、ドライエイジだなんだと肉食がちょっとしたブームにもなっているようです。
確かに糖質を抑えると、短期間に体重を減らしやすいものです。アジア圏に住む人々は伝統的に糖質の摂取量が多いものですが、今の日本のような国であれば、肉類もそれなりに安くいつでも手に入れられるので、糖質制限も行いやすい環境と言えます。ただ白米や麺類などをいつまでも食べられないと思うと、糖質に対する渇望感がより一層強くなりそうではありますが・・。
米国で25年間にわたり、糖質の摂取量と死亡率をみた研究結果が発表されました。それによると糖質が1日の摂取カロリーの50-55%の人たちが最も死亡率が低く長生きという結果になっています。糖質の摂取量がそれよりも多くても少なくても死亡率は上昇し、数年ですがより短命になっていました。特に糖質を制限し、その分をお肉で補うような食事スタイルが寿命を縮めるようです。一方で、糖質を制限してもその分を植物性の食品で補う人は寿命が縮まずに済むようです。そこの差は野菜や果物の摂取量の違いなどから来ているのかもしれません。
辛いのに我慢して、必死の思いで糖質制限をしている人には少し残念な研究結果です。そんな人でも肉食に傾いていなければ、健康で長生きできるチャンスは増えます。やみくもに糖質制限が健康的であると信じ、肉食に耽っている人は考え直した方が良さそうです。たかが数年の命など気にせず肉を食べ続けたい!という人は・・・それもまた人生です。
糖質万歳!みたいな食生活はやはりあまり良くないようですが、むやみに減らし過ぎる必要はなさそうです。こう見ると地中海食(野菜、果物、ナッツ、オリーブオイル、全粒粉の製品、豆類など植物性食品を主体にし、食べるのであれば魚介類と鶏肉を。肉類は月数回程度まで)はやはり悪くなさそうです。ただ国や地域が違えば食事も違うのは当然で、世界中の人が真似しなければいけないわけではありません。地域で採れる旬のもの(今やスーパーではほとんど感じることができませんが)を中心に、こういったことも少し気にしながら食事を楽しみたいですね。
ちなみにもう十分お年を召されたと自身でお考えの方は、気にせず肉や魚をしっかり召し上がってください。そこから先は体重を減らさず(多過ぎれば別ですが)、虚弱にならないことが最も大事なことになります。そして一人寂しく食事をしないことも!

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